水平線の彼方に( 上 )
「はぁ〜…」
深い溜め息。
ようやくレジから解放されたのは、あれから三十分ほど経ってから。
上がりの時間が来て、バックヤードに走り込んだ…。
「な…長かった…」
疲れた。これ以上にないくらい、上がる時間が待ち遠しかった。
「さっきの人、岩月さんの元カレですか?」
一緒にレジしていた子、ニヤニヤしている。
「と、とんでもないっ!あれはただの同級生っ‼︎ 」
ドギマギしながら答える。それをケラケラ笑われた。
「岩月さんがそんな顔するの初めて見た!なんかオモロー!」
日頃、どれだけ無表情で仕事しているかを証明されたような言葉。
恥ずかしさと照れ臭いのとで、顔がか〜っと熱くなった。
(ノハラの奴…今度会ったら絶対文句言ってやる…!)
久しぶりに感情が動いた。
懐かしい過去との遭遇が、少しだけ時間を前に進めた…。
深い溜め息。
ようやくレジから解放されたのは、あれから三十分ほど経ってから。
上がりの時間が来て、バックヤードに走り込んだ…。
「な…長かった…」
疲れた。これ以上にないくらい、上がる時間が待ち遠しかった。
「さっきの人、岩月さんの元カレですか?」
一緒にレジしていた子、ニヤニヤしている。
「と、とんでもないっ!あれはただの同級生っ‼︎ 」
ドギマギしながら答える。それをケラケラ笑われた。
「岩月さんがそんな顔するの初めて見た!なんかオモロー!」
日頃、どれだけ無表情で仕事しているかを証明されたような言葉。
恥ずかしさと照れ臭いのとで、顔がか〜っと熱くなった。
(ノハラの奴…今度会ったら絶対文句言ってやる…!)
久しぶりに感情が動いた。
懐かしい過去との遭遇が、少しだけ時間を前に進めた…。