水平線の彼方に( 上 )
(ノハラ…よく私が分かったな…)
家に帰り、開いた卒業アルバム。その中の自分を見て気がついた。
(そっか…。このポーテールのせいか…)
中学時代、ストレートのロングヘアを、毎日ポニーテールにして通っていた。
ノハラは、よく私の髪を引っ張って、からかって遊んでいた。
今はバイトの時以外、滅多に髪も結ばなくなったけど、長さも中学の頃と同じ。
だから、すぐに気づいたのかもしれない。
(…それにしても、何なのよ…あのハグは!)
いくら久しぶりの再会とは言え、いきなり抱きつかれるとは思わなかった。
厚とは違う男性の匂いに、かなり面食らったのもあったけど……
(バ…バカにしてる!…あんな人前で…!)
全く面識のない人にされても困るけど、同級生はもっと困る。
よく話をしていたノハラだからこそ、子供の頃とギャップもあったし、それについていけない部分もあった…。
当時、同じ位だった身長はすっかり追い越されていた。私を包んだ腕も、すごく逞しかった…。
(な…何思い出してんのよ…私……)
バタバタとアルバムを片付けながら、その日一日、わざとその事を考えないようにした…。
家に帰り、開いた卒業アルバム。その中の自分を見て気がついた。
(そっか…。このポーテールのせいか…)
中学時代、ストレートのロングヘアを、毎日ポニーテールにして通っていた。
ノハラは、よく私の髪を引っ張って、からかって遊んでいた。
今はバイトの時以外、滅多に髪も結ばなくなったけど、長さも中学の頃と同じ。
だから、すぐに気づいたのかもしれない。
(…それにしても、何なのよ…あのハグは!)
いくら久しぶりの再会とは言え、いきなり抱きつかれるとは思わなかった。
厚とは違う男性の匂いに、かなり面食らったのもあったけど……
(バ…バカにしてる!…あんな人前で…!)
全く面識のない人にされても困るけど、同級生はもっと困る。
よく話をしていたノハラだからこそ、子供の頃とギャップもあったし、それについていけない部分もあった…。
当時、同じ位だった身長はすっかり追い越されていた。私を包んだ腕も、すごく逞しかった…。
(な…何思い出してんのよ…私……)
バタバタとアルバムを片付けながら、その日一日、わざとその事を考えないようにした…。