嘘恋
久しぶりだな
「あたしハンバーグ食べたーい」
「俺ラーメン食いたい」
「えー?ラーメンこないだ食べたばっかりじゃん」
「ハンバーグだって食べたし」
シオンの提案で、あたしたちは外食をすることになった。
なかなか意見の合わないあたしたち。
とりあえず、ブラブラ歩きながら入る店を話し合う。
「じゃあハンバーガーは?」
「同じだろー」
「違うよ、パンで挟んであるもん」
「味は一緒」
「…ゆずろうとは思わないわけ?」
「おもいませーん」
なんと。
わがままな男だなまったく。
「ならもうバイキング行こーぜ」
「あ、そうだね!」
バイキングの存在を忘れていたよ。
それなら、ハンバーグもラーメンもあるもんね!
「よし、れっつごー!」
「そんなにはしゃぐなよ」
「だってお腹すいたんだもーん」
シオンの手を掴んでルンルンと歩き出す。
すると、通りすがりの人の声が聞こえてきた。