嘘恋
「ん…」
霞む視界には真っ白な天井。
ここ…どこ?
なんか頭いたいし。
まだ寝よーっと。
そう思って寝返りをうつと…
「おはよ」
「…え」
しばしばする目をじっとこらして見つめてみる。
うそ。
「成瀬!?」
えっどういうこと!?
しかも成瀬くんは上半身裸の状態。
まさか…
とっさに布団をめくるとあたしはちゃんと制服を着ていた。
ふぅ。よかった。
「お前さぁもうちょっと考えろよ」
「なにを?」
彼は眉間にしわを寄せて
なんだか不機嫌な様子。