嘘恋








「どれがいいかなぁ」





「値段とも相談しなきゃね」






ミカの言葉に、こっそり自分の財布の中身を覗いた。





今は3000円しかないから…服とかは買えないなぁ。








「あたし、なんか小物にしようかな」






「あたしもそーしよっと。今年はブレスレットでも買うかな」






ブレスレットかぁ…。





ミカの後ろについていってあたしもアクセサリーを眺めた。








指輪…はペアリングしてるからいらないか。






ブレスレットはなんかいっつもつけてるか新しいのいらなさそう。






…あ。






「おっ、いいじゃんそれ!咲夜くんっぽい」






「よしっ、あたしこれにする!」







手に取ったのはシンプルなピアス。




シルバーにすこし英語が書かれたものを選んだ。







「よし、あたしはこれー!」








ミカはなにやらトナカイのツノとサンタさんの帽子を手に取っていた。







「仮装でもするの?」






「クリスマスにけ!写真とったら送るよ〜」






「おー。いいね!あたしたちもしちゃおっかなぁ」






「絶対似合うよ!香奈がトナカイで咲夜がサンタクロース!」






「えー。あたしがサンタクロース!」






「えー?」








そして、二人顔を見合わせて笑った。







楽しみだなぁ。







クリスマスまで、あと4日。
イヴまであと3日。






プレゼント



喜んでくれればいいな。
< 55 / 136 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop