嘘恋
「なに作ろうかなぁ」
一人で晩ご飯を考えてると、なんだか主婦になった気分。
制服だけどね。
「えーっと、どうしようかな」
そんなちゃんとしたものはつくれない。
それに早く会いたいし…手軽にできるものがいいなぁ。
すると、隣の親子の会話が聞こえてきた。
「えー。やだやだ野菜やだー」
「だーめ。なんでも食べないと大きくならないわよ」
「ぶー。ちぇ」
あたしもいつか、おかあさんとこんな会話をしてたような気がする。
…懐かしいなぁ。
そうだ、鍋にしよ!
それならすぐできるし、野菜とかツッコむだけだから簡単!
寒いし、ちょうどいいかも!
自分の家で作る鍋と同じ材料を買った。
あとは、適当にお菓子とジュース。
そして、成瀬の家に向かう。