嘘恋
「ねぇねぇ」
「なんだよ」
「いくつなの?」
先生に隠れながらこそこそと話す。
「20」
「年下!?」
同い年かと思ったら年下なんだ…。
なんか急に自分が年老いて思うのはなぜなのだろうか。
「…ていうかさ、なんでそんな俺のこと気にすんの」
「ん〜なんとなく…」
特に理由はないけど、もっと知りたいって思った。
「なんとなくって…へんなやつ」
「なっ…へんって、一応あんたより年上なんですけど!」
ムキになって大声で叫ぶと、まえの先生がギロッとあたしを睨んだ。
…げ。
「おいそこ!静かにしろ!」
「はいっ。…すいません」
シオンくんはそんなあたしを見て
「バカ」と呟いた。