*last letter*~あなたに綴る愛言葉~
#letter5#
梨伊弥がいなくなって、1年が経った。
私は、屋上にいた。
梨伊弥との思い出の場所。
今日は、私と梨伊弥の2年記念日。
梨伊弥は突然転校して、今はもう、消息すら掴めていない。
携帯も解約したようで、私のメールや着信は最早繋がることもない。
私、嫌われたのかな?
梨伊弥からの最後の手紙を握り締め、手すりに顔をふせる。
涙が溢れてきた。
嫌いになったのならせめて、振ってから転校して欲しかったよ。
私、気持ちの整理つかないじゃん。
馬鹿梨伊弥…。ばーか、あーほ…。
「梨伊弥のばーか!!」
「俺が馬鹿だったら守里はそれ以上の馬鹿だな!!」
そう言いながら太陽のような笑顔を向けてくれる梨伊弥。
「は?!意味わからない!!天才ね!!」
「そーゆー馬鹿なとこも大好きだよ。」
ほら、またすぐに甘くなる。
そんな照れてるような笑顔を向けられると、怒るに怒れない。
私が拗ねると頭を決まって撫でてくれた梨伊弥。
いつだって隣で笑っててくれた梨伊弥。