パンドラの日々
序章 本来の気持ち
私は、もう何年も愛を知らない。いや、愛を知った日がいまだかつてあっただろうか。このまま愛を知らず、飢えて死んでしまうのか。ずっと永遠に一人なのか。そんなことを考えながら日々愛を求めている。そもそも、愛とはなんなのか。私がずっと追い求めてきたものは、辛いときに、逃げないで傍に居てくれる存在だった。大事なとき、危険なとき、良くないときに一緒にいられない相手など、そんなの愛でも何でもない。そう思っていたのに・・・。いつからか、誰を信じていいかわからず、求められたら、愛されていると勘違いし、流れるように体の関係になっていった。ただ、愛されることを知りたかった。それだけだったのに。