パンドラの日々
一章 まさかの出逢い
この狭いアスファルトの上に、一体何人の人がひしめき合っているのだろう?行き交う人を追えば目が疲れるほどの、ひどい有り様。この中の何人が、地元の人だろうか?そんなことを考えながら、この日も鬱々と歌舞伎町の街を歩いていた。
下を向いて、できるだけ人を避け、用事がすんだのでさっさと家路へ急いだ。
「・・・ぇねぇ」なんか近くで声がする。
いや、でも、私じゃないよね。
「ねぇねぇ。」と、私の肩を叩く人がいた。驚いて振りかえると、そこには背の高い男の人がいた。
「あのさ、ずっと声かけてたけど、気づかないから、日本人じゃないのかと思っちゃった」「今日って、今何してんの?」
(何これ。俗にいうナンパってやつか?)
なんだろう、やたらイケメンな人だと思った。つい、みとれてしまうくらい、キレイな顔をしている。この人こそ、日本人か?
「いや、普通に日本人ですけど、買い物してすぐ近くの家に帰るとこです。」
「マジで!?この辺に住んでんの?凄いねぇ。俺、最近こっちに来たばっかで、この辺のこと全然知らなくて、いい店とかいろいろ教えてくれないかな?とりあえず、どっか、カフェにでも行かない?どっか知ってる?」
(なんだか、良くわかんないけど、今日は暇だし。やることないし、まあいっか。イケメンだし。ホストかも知れないけど。)
「いいですよ。そこにイタリアントマトっていう、よく行くカフェがあるんで、そこでもいいですか?」
「いいよ。全然いい。」
不信感を抱きつつも、私は、彼とカフェに入った。ここから全てが始まるなんて、夢にも思わなかった。
カフェに入ると、私はいつものミルクティーとケーキを注文し、彼はコーヒーを頼んだ。私たちは、お互いの名前も名乗らず、ただ永遠と身の上話を話した。私は彼の長い睫毛を見つめながら、今日だけの出来事だろうなと、思っていた。出身地や仕事、趣味など、たわいもない話をして、カフェを出ることにした。急に彼が、「いつも歌舞伎町で、どこ行ったりしてるの?良かったら、案内してよ。」と言うので、唯一少し自然を感じられる花園神社を案内した。
下を向いて、できるだけ人を避け、用事がすんだのでさっさと家路へ急いだ。
「・・・ぇねぇ」なんか近くで声がする。
いや、でも、私じゃないよね。
「ねぇねぇ。」と、私の肩を叩く人がいた。驚いて振りかえると、そこには背の高い男の人がいた。
「あのさ、ずっと声かけてたけど、気づかないから、日本人じゃないのかと思っちゃった」「今日って、今何してんの?」
(何これ。俗にいうナンパってやつか?)
なんだろう、やたらイケメンな人だと思った。つい、みとれてしまうくらい、キレイな顔をしている。この人こそ、日本人か?
「いや、普通に日本人ですけど、買い物してすぐ近くの家に帰るとこです。」
「マジで!?この辺に住んでんの?凄いねぇ。俺、最近こっちに来たばっかで、この辺のこと全然知らなくて、いい店とかいろいろ教えてくれないかな?とりあえず、どっか、カフェにでも行かない?どっか知ってる?」
(なんだか、良くわかんないけど、今日は暇だし。やることないし、まあいっか。イケメンだし。ホストかも知れないけど。)
「いいですよ。そこにイタリアントマトっていう、よく行くカフェがあるんで、そこでもいいですか?」
「いいよ。全然いい。」
不信感を抱きつつも、私は、彼とカフェに入った。ここから全てが始まるなんて、夢にも思わなかった。
カフェに入ると、私はいつものミルクティーとケーキを注文し、彼はコーヒーを頼んだ。私たちは、お互いの名前も名乗らず、ただ永遠と身の上話を話した。私は彼の長い睫毛を見つめながら、今日だけの出来事だろうなと、思っていた。出身地や仕事、趣味など、たわいもない話をして、カフェを出ることにした。急に彼が、「いつも歌舞伎町で、どこ行ったりしてるの?良かったら、案内してよ。」と言うので、唯一少し自然を感じられる花園神社を案内した。