小さな頃から 2




そして、やっと、心が繋がったんだ……




ココロはいつも迷惑かけてばかりとか、助けてもらってばかりとか言うが、本当はいつも俺がココロに助けられてるんだ。

確かにココロは小さな頃から、引っ込み思案で人見知りだったけど、


幼稚園の頃、近所の大型犬が逃走してきて勢いよく寄ってきた時、ココロは目に涙をいっぱいためて俺の前で両手を広げて

「…シンちゃんには何もしないで……」

守ってくれたんだ。


結局、凄い懐っこい犬だったからココロの涙をベロンベロン舐めてるうちに飼い主の人が慌てて捕まえて連れて帰ったんだけど、ココロはびっくりして腰が抜けたのかヘナヘナに座りこんだ後にクスクス笑ってた。


その行動に笑顔にどれだけ助けられた事か。


小学校3年の時
親父が盲腸で緊急手術の時
家で1人で待つ俺の側にずっといてくれて、手を握ってくれた。


小学校6年の時
クラスの女子に公開告白なんてものをされて、興味も無いので無視したら
俺の事をおもいっきりひっぱたこうとした所に庇って入ってきて叩かれたり。


中学3年の部活の都大会で、決勝で負け全中を落とした時も
何も言わずに黙って側にいてくれた。


俺はココロがいなくなったら
息の仕方すら忘れそうだ。


それくらい大切な存在なんだ。
< 4 / 9 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop