スセリの花冠
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「いいか。しっかりと備えろ。いよいよ決戦の時だ」
もう夜はすぐそこという頃、アルファスは身支度を整えていた。
とうとうこの日が来た。
今夜はエリーシャが悪鬼となって蘇り、ティオリーン帝国を滅ぼすと宣言した日である。
風呂に入り全身に香油を塗ると、守護神ドロスを打ち出した鎧を身に付け始める。
そんなアルファスを見て、巫女が床に膝を付き口を開いた。
「守護神ドロスとヘパイストス神のご加護が、きっとこのティオリーン帝国を守って下さることでしょう」
「苦労を掛けたな。感謝する」
アルファスのものをはじめ兵達全ての武具と武器は、巫女達が交代で昼夜を問わず祈りを捧げ、ドロス神と鍛冶神ヘパイストスの祝福を受けたものである。
「行くぞ」
時間をかけて武装を完了させると、アルファスは大股で歩き出した。
***
日は落ち、闇が広がる。
いつエリーシャが蘇ってもおかしくない時間である。
アルファスは宮殿を出てドロスの神殿へと足を進めた。
そんなアルファスを澄んだ声が呼びとめる。
「いいか。しっかりと備えろ。いよいよ決戦の時だ」
もう夜はすぐそこという頃、アルファスは身支度を整えていた。
とうとうこの日が来た。
今夜はエリーシャが悪鬼となって蘇り、ティオリーン帝国を滅ぼすと宣言した日である。
風呂に入り全身に香油を塗ると、守護神ドロスを打ち出した鎧を身に付け始める。
そんなアルファスを見て、巫女が床に膝を付き口を開いた。
「守護神ドロスとヘパイストス神のご加護が、きっとこのティオリーン帝国を守って下さることでしょう」
「苦労を掛けたな。感謝する」
アルファスのものをはじめ兵達全ての武具と武器は、巫女達が交代で昼夜を問わず祈りを捧げ、ドロス神と鍛冶神ヘパイストスの祝福を受けたものである。
「行くぞ」
時間をかけて武装を完了させると、アルファスは大股で歩き出した。
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日は落ち、闇が広がる。
いつエリーシャが蘇ってもおかしくない時間である。
アルファスは宮殿を出てドロスの神殿へと足を進めた。
そんなアルファスを澄んだ声が呼びとめる。