スセリの花冠
「アルファス……待って」
アルファスは反射的に足を止めると、列柱の脇に佇む愛世を見つけて声をかけた。
「アイセ!何をしているんだ」
「待っていたの、アルファスを」
愛世はアルファスにフワリと甘く微笑むと、ゆっくりと歩を進め、潤んだ瞳で彼を見上げた。
「アルファス…話があるの。二人きりで」
アルファスは騎馬隊長のディルを従えていたが、軽く頷くと彼を先に向かわせ、再び愛世に向き直った。
「どうした?アイセ」
アルファスの問いに、愛世ははにかむような笑顔を見せて顔を傾けた。
「アルファス…私…アルファスが好きなの。凄く好き。あなたを愛してる」
愛世はそう言って背伸びをすると、アルファスの首に細い腕を絡ませる。
一方アルファスは息をのみ、愛くるしい愛世を夢中で見つめた。
それから身を屈めるようにして彼女の腰に腕を回すと、その漆黒の瞳を覗き込む。
愛世は瞳を細め、瑞々しい唇をアルファスに寄せて囁いた。
「キスして、アルファス」
「……アイセ…」
精悍な頬を斜めに傾けて愛世に近づけると、アルファスは更に力を込めて彼女の体を抱き寄せた。
「うっ…」
その瞬間、愛世の口から苦しげな吐息が漏れる。
アルファスは反射的に足を止めると、列柱の脇に佇む愛世を見つけて声をかけた。
「アイセ!何をしているんだ」
「待っていたの、アルファスを」
愛世はアルファスにフワリと甘く微笑むと、ゆっくりと歩を進め、潤んだ瞳で彼を見上げた。
「アルファス…話があるの。二人きりで」
アルファスは騎馬隊長のディルを従えていたが、軽く頷くと彼を先に向かわせ、再び愛世に向き直った。
「どうした?アイセ」
アルファスの問いに、愛世ははにかむような笑顔を見せて顔を傾けた。
「アルファス…私…アルファスが好きなの。凄く好き。あなたを愛してる」
愛世はそう言って背伸びをすると、アルファスの首に細い腕を絡ませる。
一方アルファスは息をのみ、愛くるしい愛世を夢中で見つめた。
それから身を屈めるようにして彼女の腰に腕を回すと、その漆黒の瞳を覗き込む。
愛世は瞳を細め、瑞々しい唇をアルファスに寄せて囁いた。
「キスして、アルファス」
「……アイセ…」
精悍な頬を斜めに傾けて愛世に近づけると、アルファスは更に力を込めて彼女の体を抱き寄せた。
「うっ…」
その瞬間、愛世の口から苦しげな吐息が漏れる。