スセリの花冠
おのれ…ディアラン!!
唇を噛みしめ、エリーシャは執拗にアルファスを追いかける。
「ああっ!」
その時弓矢隊の放った矢が一斉にエリーシャを捉え、その数本が彼女の体に突き刺さった。
たちまち血の味が口の中に広がる。
「小癪な……!」
矢が身体を貫いた衝撃で手から短剣が滑り落ちたが、エリーシャは立ち止まらなかった。
…殺してやる!
殺してやるぞアルファス王!!
エリーシャは矢の刺さった体でアルファスを追いかけた。
愛世に駆け寄りその身を抱き起こそうとしているアルファスの首に、自分の腹から引き抜いた矢を突き刺そうと振り上げる。
死ね、アルファス!!
その時である。
ディアランの長剣がエリーシャの右手を払い、彼女の指から矢が弾け飛んだ。
すかさずその首に刃をピタリと当て、ディアランは彼女を睨み据える。
「女、何者だ」
エリーシャは喉元に剣の切っ先を感じながら、眼を閉じて浅く笑った。
「…私はエリーシャ。王アルファスが命じ、
お前が殺した山賊の頭領ギアスの妻」
あたりが静まり返り、エリーシャの声だけが響いた。
山賊頭領ギアス…。
「山賊は斬首と決まっている。女!山の大地を占領し、村を襲って略奪を繰り返したお前達山賊の罪は重い。お前の主人が死んだのはその罪を犯したが故!恨むなら、お前達自身を恨め」
唇を噛みしめ、エリーシャは執拗にアルファスを追いかける。
「ああっ!」
その時弓矢隊の放った矢が一斉にエリーシャを捉え、その数本が彼女の体に突き刺さった。
たちまち血の味が口の中に広がる。
「小癪な……!」
矢が身体を貫いた衝撃で手から短剣が滑り落ちたが、エリーシャは立ち止まらなかった。
…殺してやる!
殺してやるぞアルファス王!!
エリーシャは矢の刺さった体でアルファスを追いかけた。
愛世に駆け寄りその身を抱き起こそうとしているアルファスの首に、自分の腹から引き抜いた矢を突き刺そうと振り上げる。
死ね、アルファス!!
その時である。
ディアランの長剣がエリーシャの右手を払い、彼女の指から矢が弾け飛んだ。
すかさずその首に刃をピタリと当て、ディアランは彼女を睨み据える。
「女、何者だ」
エリーシャは喉元に剣の切っ先を感じながら、眼を閉じて浅く笑った。
「…私はエリーシャ。王アルファスが命じ、
お前が殺した山賊の頭領ギアスの妻」
あたりが静まり返り、エリーシャの声だけが響いた。
山賊頭領ギアス…。
「山賊は斬首と決まっている。女!山の大地を占領し、村を襲って略奪を繰り返したお前達山賊の罪は重い。お前の主人が死んだのはその罪を犯したが故!恨むなら、お前達自身を恨め」