スセリの花冠
エリーシャは、一気に両目を見開いた。
涙の代わりにその眼からは血が流れた。
恨むなら、自分達を恨めだと?!
悔しくて憎くて、狂いそうになる。
今にも飛びかかりたい衝動を死に物狂いで抑え、エリーシャは静かだが響く声で言った。
「私達自身を恨めだと?」
意識が遠退きそうになり、エリーシャは自分の命がもうすぐ無くなるのを悟った。
ダメだ。時間がない。
エリーシャは言おうとした言葉を飲み込むと、ディアランを睨み据えて叫んだ。
身体中を駆け巡る憎しみの炎を、叫び声と共にディアランにぶつけ、彼を焼き殺してやりたかった。
「おのれ、近衛兵隊長ディアラン!よくもあの人の首を落とし、アルドの森に葬り去ったな!!満月の夜、私は甦る。悪鬼となりて甦り、このティオリーン帝国を滅ぼしてやるぞ!!」
そこで言葉を切り、今度はアルファスをしっかりと瞳にうつすと、エリーシャは吐き出すように告げた。
「アルファス王、覚悟しておけ。次の満月だ!私は甦りお前を殺す!このティオリーンを根絶やしにしてやる!」
エリーシャは狂ったかのような大声で笑うと、ディアランの剣を両手で掴み、勢いよく自分の喉に突き立てた。
血しぶきが飛び、辺りに人々の悲鳴が響き渡る。
遂にエリーシャは絶命した。
血の涙を流し、口元には恐ろしい笑みを浮かべて。
涙の代わりにその眼からは血が流れた。
恨むなら、自分達を恨めだと?!
悔しくて憎くて、狂いそうになる。
今にも飛びかかりたい衝動を死に物狂いで抑え、エリーシャは静かだが響く声で言った。
「私達自身を恨めだと?」
意識が遠退きそうになり、エリーシャは自分の命がもうすぐ無くなるのを悟った。
ダメだ。時間がない。
エリーシャは言おうとした言葉を飲み込むと、ディアランを睨み据えて叫んだ。
身体中を駆け巡る憎しみの炎を、叫び声と共にディアランにぶつけ、彼を焼き殺してやりたかった。
「おのれ、近衛兵隊長ディアラン!よくもあの人の首を落とし、アルドの森に葬り去ったな!!満月の夜、私は甦る。悪鬼となりて甦り、このティオリーン帝国を滅ぼしてやるぞ!!」
そこで言葉を切り、今度はアルファスをしっかりと瞳にうつすと、エリーシャは吐き出すように告げた。
「アルファス王、覚悟しておけ。次の満月だ!私は甦りお前を殺す!このティオリーンを根絶やしにしてやる!」
エリーシャは狂ったかのような大声で笑うと、ディアランの剣を両手で掴み、勢いよく自分の喉に突き立てた。
血しぶきが飛び、辺りに人々の悲鳴が響き渡る。
遂にエリーシャは絶命した。
血の涙を流し、口元には恐ろしい笑みを浮かべて。