シローせんぱいのこと。
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「うぅ~っ……さむい~」
冷たい風がびゅううっと吹く、ある日の放課後。
わたしはひとりぶるっと震えながら、中庭の掃除をしていた。
なぜかというと、それは今日の二限目の授業中。シローせんぱいのことを考えるうちにぐっすりと寝てしまったわたし。
それもよりによって一番うるさい社会科の寺田先生の授業で、当然見つかり怒られ、昼休みにもみっちり怒られ、放課後にはこうして罰掃除をすることとなった。
うぅ、さむい……。
ブレザーの下にセーターも着込んでいるし、短いスカートの下にはジャージもはいてる。
けどそんなんじゃ防げないくらい、12月の外はさむい。
もうやだ、帰りたい……けど途中で帰ったらまた寺田先生に怒られる。
『来年は受験だっていうのにお前はー!
』と先ほど職員室で怒ったときの先生の怖い顔を思い浮かべた。