シローせんぱいのこと。
……って、待って。え?
待ってた?
すき、?
だれが、だれを……?
「……え?へ??」
状況が全く理解できず、間抜けな声で首をかしげたわたしに、シローせんぱいはおかしそうに笑って一歩ずつ近づく。
「言ったでしょ。『好きな人に告白する』って」
「え……?だって、あれはアヤさんのこと……」
「だから、アヤには去年フラれてんの。もう終わってんの」
ふられてる?終わってる?
信じられず、驚きをかくせない。
「だって、いつもあそこでご飯食べて、アヤさんのこと見て……」
「アヤのこと?別に見てないけど」
「へ?」
「……俺はただ、隣にいるえなと何を話そうかとか、何をしたら笑ってくれるかとか、そんなことばっかり考えて、緊張してただけ」
アヤさんを見ていたわけじゃない?わたしのことを考えてくれていた?緊張したりとか、していて……