続*私とあいつの関係
 そんな子どもたちを見ながら華音は穏やかな顔をしていた。



「可愛いね、あの子たち」



「そうだな」



 嬉しそうにイルカに触れている子どもたちを見て俺も答える。




「……私ね、小さい頃はパパもママも忙しくて水族館とか来たことなかったの」



「えっ?」



 向こうを見つめながら話す華音。



「だから今日ここに来れてすっごく嬉しいの。……ありがとう、颯真」



 そう華音はちゃんと俺に向き合ってお礼を言った。
< 346 / 423 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop