続*私とあいつの関係
「無理。ってか重いっつーより軽すぎだから」



 さらっと言いのけると颯真は後ろから私をギュッと抱きしめた。



 ……こうやって抱きしめられると私、抵抗できなくなっちゃうんだよね……。



 胸がキュンとしちゃって、颯真が愛おしくなっちゃうの。



 我ながら呆れるよ……;




──ザザーン……ザザーン……──


 波の音と夕日が静かに私たちを包む中、颯真はそっと話し出した。




「ここ、昔俺がまだ小さかった時に来たことのある海なんだ。……その時にこの夕日がすっげぇキレイでさ、ずっと記憶に残ってた」



 懐かしむような優しい口調。
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