彼氏と思っていいですか?

がんばれ、と心で一回唱えた。
朝陽くん、とまで唱えられなかった。
それほど短時間で決着がついた。

朝陽くんは負けた。


そのあと、教卓から離れる朝陽くんと目が合った。
一瞬だけ苦笑いして、あとはなんでもないような顔つきで席に戻っていった。

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