彼氏と思っていいですか?
なんでもいい。
そばにいたいだけなのか、声が聞きたいのか、それともさっきみたいな極上の笑顔に出会いたいという我が儘なのか、自分でもわからない。
朝陽くんの反応がほしくてそうせずにいられないのなら、衝動の赴くままに進んでみたい。
門扉から仰け反って後ろを見て、それ以外の方位にも目をやったあと、朝陽くんは乱暴に私の手を引き寄せた。
予測のできない動きにつんのめりそうになる私にすばやくキスを落とした。
目線を合わせたのはわずかな時間だった。
ぷいっと横を向いた朝陽くんは、言い訳するように呟いた。
「紗菜が可愛いから、した。俺だけがどきどきしているなんて、ちょっとムカつく」
その顔は紅潮していた。