彼氏と思っていいですか?
じゃんけんの結果、私も香織ちゃんも勝って希望種目に残れた。
よかった、という思いは席に着くまで抑えておいた。負けてしまったふたりのことを考えたら、あからさまに喜ぶのは申し訳ないから。
席に戻ると机のなかのスマホに香織ちゃんからメール着信があった。よかったね! だって。
私は窓側の香織ちゃんのほうを向いた。私もメールしようと考えてたのに! 自然と笑みがこぼれた。
むかで競争は男子も希望者が多かったようで、女子のときと同じ要領でじゃんけんをしていた。
そのなかには朝陽くんもいて、あっと思った。
朝、私が言ったのを覚えていて、それでもしかして同じのにしようとした、とか?
もしそうなら、どうしよう! 一緒にできるかもしれないんだ!
なぜかわからないけれど男子のほうが女子のときよりも競争率が高かった。六人とか七人とか、そのくらい。
いっぺんにじゃんけんするから、なかなか勝敗が決まらない。
そのうち何人かが、黒板に残された女子の結果を見て、やっぱりやめると言い出した。
つまり、私と香織ちゃんの名前——って失礼な!
でも、言いたいことはわかる。
私たちにじゃんけんで敗れたふたりはお化粧をばっちり決めている派手めの顔立ちのかわいい子だった。
むかで競争は男女交互に縦に並んでまえの人の肩に手を置き、右足は右足同士、左足は左足同士を紐で結わえ、前進して順位を競う競技だ。
これを機に気になる女の子とお近づきになりたいとか、一緒に練習できるとか、考えたんだろうね。
朝陽くんは辞退しなかった。
ますます高まる私の期待。あー、勝ってほしい!
残った三人でじゃんけんとなった。じゃーんけーんぽん。