「お前は俺のモノ」【完結】
買い物中、会話はほとんどなかったけど。
だけど、私がこれ可愛いと呟くとそれを必ず聞き取ってカゴに入れてくれた。


聞いてない様で、聞いてくれている。

それに嬉しさを感じた。


自分用のチェストも買ってくれたんだけど、それはまだ届いてないから後日。
置くのは寝室。

その場所に私は今日購入した洋服と、持ってきた私服を畳んでいた。


「タエ」

リビングのソファに座っていた彼が私を呼ぶ。
寝室からひょこっと顔を覗かせると、彼が手招きしている。


何だろう?

畳むのを中断して、彼の元へと行くと彼は自分の隣へ来るように促す。
彼の隣に座ると、

「眠い」

一言そう呟いて、ゴロンと私の膝に寝転んだ。
< 102 / 254 >

この作品をシェア

pagetop