「お前は俺のモノ」【完結】
ふっと目が覚めたのは何かの物音がしたから。
寝返りを打つと、寝室の扉を開ける音がする。


眩しさに目を細めながら薄らと扉の方へと視線を向ける。


そこには彼が立っていた。


寝室の中に入ると、衣服を脱いで部屋着に着替えようとしたからぎゅっと目を瞑る。
衣擦れの音が聞こえて来て、それが妙に緊張させた。


ドキドキと鳴る心臓。
もう、一気に目が覚めてしまった。



着替えを終えた彼は私の様子を見る為か、ベッドに手をつく。
身近に彼の気配を感じて、更に私の鼓動が高まる。


「……起きてる?」


目を開けるわけにもいかず、寝たフリをしてみる。

すると、頭上からクスクスと笑い声がした。
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