「お前は俺のモノ」【完結】
バレた!?
そう思うけど、どうやら違うらしい。


彼は一度そっと頬を撫でると、寝室から出て行く。


扉が閉まり、また暗闇が訪れると私は目をぱちっと開けた。


さっき以上に心臓がうるさい。
トクトクと鳴る音を全身で聞きながら、私は体を縮こませる。


あんな優しい笑い方、今までされた事ない。

調子狂う。


こういうのがあるから、私は彼を憎み切れないんだ。

熱い。
彼の触れた部分が熱を持っている。


…私を金で買った男なのに。

乱暴に抱く癖に。


………どうして。
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