「お前は俺のモノ」【完結】
「…っ」

「抱かせろ」


NOって言ったって抱く癖に。


ぽつりと心の中で思うけど、すぐに思考は彼からの刺激へと移される。


律動する動きの中。
また呪文のように彼は呟く。


「お前は俺のモノだ」


わかってるのに。

そんな事。


私はアキラのモノ以外ないんだ。


何度も何度も彼は私を求める。
それを受け入れる私。


汗と、彼の匂いと私の匂いが混ざって。

頭がおかしくなりそうだった。


やっと解放してくれた時には私はぐったりとしていた。
そんな私をよそに彼は満足したのか、すやすやと寝息を立てている。

あれだけ寝てたし、めっきり目は冴えてしまった。
疲れたけど、眠れそうにはない。
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