「お前は俺のモノ」【完結】
「おいし」
「でっしょー。なるべく食べない様にしてるんだけど、生理前はどうしても食べたくなっちゃって」
「ありがと」
「まった、ご飯食べてないでしょ?
少しやつれてる」
「そんな事ないよ、ボリューム満点!満足弁当とか食べた」
「ボリューム満点、満足…弁当?」
「うん」
「何それ、凄いカロリー高そう」
「あはは」
カロリー計算が先に来るってとこが陽子らしい。
笑い合ってると、ふっと陽子が真面目な顔になる。
「…あのさ」
「ん?」
いつになく真剣な顔で私の手を取った。
「先に謝っておく、ごめん」
「え?」
その言葉にドキっとする。
どういう、事?
私の脳裏に浮かぶのは、彼の携帯に表示された陽子の名前。
ゴクリと一度生唾を飲み込むと、陽子を見た。