「お前は俺のモノ」【完結】
また、歌おう。
生憎、ここでの声は隣近所には聞こえないらしい。
先程から結構な声量を出しているが、何も言われない。
時間を忘れて、私は疲れるまで歌った。
流れる涙は、気付かない振りをして。
ライブ当日まで私はそれを繰り返した。
疲れたら眠って、起きたら歌って。
それしか、自分の心の拠り所を探せなかったんだ。
ライブ開始よりもずっと早く私は会場に来ていた。
彼が買ってくれたワンピースを身に包む私。
少し濃い目の化粧と、ヘアースタイル。
明日。
陽子に話を聞きに行くから。
だから、今日は。
今日までは逃げさせて。
生憎、ここでの声は隣近所には聞こえないらしい。
先程から結構な声量を出しているが、何も言われない。
時間を忘れて、私は疲れるまで歌った。
流れる涙は、気付かない振りをして。
ライブ当日まで私はそれを繰り返した。
疲れたら眠って、起きたら歌って。
それしか、自分の心の拠り所を探せなかったんだ。
ライブ開始よりもずっと早く私は会場に来ていた。
彼が買ってくれたワンピースを身に包む私。
少し濃い目の化粧と、ヘアースタイル。
明日。
陽子に話を聞きに行くから。
だから、今日は。
今日までは逃げさせて。