「お前は俺のモノ」【完結】
先に控室に向かっていると、顔見知りの他のバンド仲間が話しかけてくる。
「多恵ちゃんじゃん!久しぶり!今日は頑張ろうね」
「あ、涼さん、久しぶりです!」
涼さんと会話を交わしていると、後ろから聞き覚えのある声がした。
「あ!ター坊、もういた!!」
これは。
雅人さんだ。
その隣には章吾さんに葵兄。
「ちょ、多恵ちゃん、今日可愛くね?」
「最初わかんなかったよ、俺」
「馬子にも衣装だな」
「酷いですよ、それ」
雅人さんと章吾さんの会話に突っ込む私。
笑い合ってると、葵兄が不機嫌そうに言った。
「…連絡は」
「………」
わかってた。
こう言われる事。