「お前は俺のモノ」【完結】
「葵兄。色々心配かけてごめん。
連絡しなきゃって思ってたんだ。
でも、出来なかった。理由はまだ言えない。
明日…覚悟決めてくるから。
だから、それまで待って。
そしたら、全部話すから」

「……」

「どうしていきなりいなくなったとか、連絡出来ないとか。
そう言うの含めて全部。
……だから、今日だけは楽しんでライブしたいんだ。
葵兄の、歌。好きだから。私」

「……」

「怒って…る?」

「……」


地面を見たまま、何も言わない葵兄に少し不安になる。
暫くの沈黙の後、ゆっくりと葵兄は口を開いた。



「…それは本当だな?」


それから、私の顔を真っ直ぐに見た。


「うん」

だから、その言葉に返す様にしっかりと頷く。
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