「お前は俺のモノ」【完結】
一番になれなくたって。
好きだと言って貰えなくたって。
彼が私を求めてくれる限り、私はアキラの側にいるから。
彼を一度知ってしまったから。
もう、離れられない。
そっと彼の腕から抜け出して、水を飲みに行こうと起き上がる。
だけど、それは阻止された。
腕を引っ張られて、また私はベッドに倒れ込む。
目の前には彼の顔。
薄らと目を開けて、私を見ていた。
「…どこに行く?お前は俺の隣にいればいい」
水が飲みたいだけ、そう言い返そうとしたが。
掠れた甘い声でそう言われては頷くしかない。