「お前は俺のモノ」【完結】
「タエ、もう大学にも行くな。お前はここにずっといろ」
「…え」
「言ったろ?俺から逃げたいなら、殺して行けって。
だから、お前に拒否権はない。
お前は俺の部屋で俺の帰りを待ってたらいいんだ」
「………」
「お前は、俺の。俺だけのモノだ」
そう言うと、彼は腕を頭と背に回してぎゅうっと抱き締めた。
彼の腕の中にいると、不満そうな声が降って来る。
「返事は?」
「……はい」
「勝手に出たら、わかるよな?」
「……」
何をされるかは検討つかない。
だけど、きっと私にとってよろしくない事だろう。
無言を彼は怖がっていると受け取ったらしい。
ふっと笑うと、嬉しそうに話す。