「お前は俺のモノ」【完結】
「…俺が怖いか」

「……」

「お前の心象とか、どうでもいい。
俺はお前を手放す気は全くない」



彼が私を縛り付けようとする言葉が。


私には、ただ嬉しくて。



「私は、ここに…いていいの?」


答えなんて、わかってるのに。


どうしても、聞きたくて。


一瞬、目を見開かせると彼はすぐに口角を上げる。


「当たり前だ。
お前は、俺のモノ。…そうだろ?」


彼から。


ここに、いていいって。

ちゃんと聞きたかった。


一人の部屋は余りにも広かったから。
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