「お前は俺のモノ」【完結】
「…アキラ」

「……」




彼の腕に顔を埋めると、


「…お願い。抱いて」


そう言った。


表情が見えないから、どんな顔してるかわからない。
きっと、彼は驚いてるはずだ。

それでもいい。


気持ちいいとか、そんなんじゃないんだ。


私を彼でいっぱいにしたいんだ。



ぐいっと肩を押されて、彼が上から私を見下ろす。
真っ直ぐな瞳に、ドキンと一度心臓が跳ねた。



「……止めろって言われても、止めねえからな。
タエが煽ったんだ」




どちらからともなく唇を重ねる。


漏れる吐息。
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