「お前は俺のモノ」【完結】
「引っ越しするかも」
「え?」
その言葉に私の手が止まる。
引っ越し?
いや、それは別にいいんだけど。
「……ここでもいいんだけどな、別に。
一応、もしもの為に」
「……」
もしもの為?
何を言ってるんだろう。
首を傾げて彼を見る。
「明日から荷造りして」
「……」
私がコクンと頷くと、彼は笑顔を見せた。
「腹減った」
「待っててね、もう出来るから」
「ん」
それから、料理を食べるといつも通り彼が私を抱く。
飽きる事なく、ほぼ毎日。
たまに彼が出かけた日はしなかったりもする。
外で何があったのかはわからないけど、疲れた顔をしてるから色々あったんだろうなって思う。