「お前は俺のモノ」【完結】
外に出た時、少し肌寒かった。
その時、もうそんな季節なんだって思った。
部屋にいる時は暑さも寒さもないから。
ずっとエアコンがついていて、常に温度が保たれているし。
部屋で私は彼が買って来たベビードールを着てるだけだ。
最初こそ恥ずかしかったものの、慣れてしまえば洋服を着るのが重苦しく感じる。
私を抱いた後は決まって二人でベッドに寝転ぶ。
その時間が私は一番好きだ。
そのまま寝てしまう事もあれば、また抱かれる事もある。
腕枕をしてくれて、私の事を見つめる彼に幸せだって感情が溢れて止まらない。
優しく頭を撫でてくれて、私の髪の毛で遊ぶアキラ。
とっても穏やかな時間。
だから、勘違いしてしまいそうになる。
私は彼の恋人なんじゃないかって。