「お前は俺のモノ」【完結】

「…昨日、あれで懲りてないわけ？」

「本当にさいっていだよ。
…女の子にあんな真似」

「お前も同じ様にしてやろうか」


アキラがそう言った後、葵兄のくぐもった声がした。


……何が、起こってるの？


不安で。
心配で。

……私の手が扉の鍵へと伸びた。


「タエ！開けるな！！」


アキラの声と、扉が開くのは同時だった。





扉を開けた先にあったのは。


首を絞められている葵兄の姿。
すぐさま、アキラの元へと駆け寄る。