「お前は俺のモノ」【完結】
Love and say that it is loved
「多恵っ!!!」
陽子は私の顔を見るなり、ばっちりとメイクしている顔をぐしゃっと歪めて私に抱き着く。
泣いているのか、涙声で
「よかった、無事でっ…多恵」
何度も何度もよかったって言っていた。
抱き締める力が強い。苦しい。
私は軽いパニック状態だった。
どうして、今陽子に抱き締められてるのかわからない。
私達に割って入ったのが、アキラだ。
私から陽子を剥がして、間に立つ。
「…タエに触るな」
「はあ!?多恵は私の友達だっつうの!!」
「関係ない。男でも女でも」
「…まじでさいってい男だね、あんたは!!
いい加減解放しなさいよ!!」
「うるさい」
目の前で言い合いをしてる二人を、私は唖然として見つめた。
……あれ?
陽子と、アキラは付き合ってるんじゃないの?