「お前は俺のモノ」【完結】
頬を包む手に力が入る。
アキラは眉を下げて、目を細めると
「…好きじゃない」
そう言った。
「…っ」
胸にズキンと痛みが走る。
だけど、そのすぐ後。
私はアキラの腕の中にいた。
「……愛してる」
耳元で私にだけ聞こえる様な声で囁く。
掠れたその声。
「……お前だけを、愛してる」
――――――時が止まったかと思った。
頭が、真っ白だ。
アキラが、私を?
……愛してる?
メニュー