「お前は俺のモノ」【完結】
最初の頃を思い出させるほど、冷たい。
余りにも冷たくて、私がオロオロしてしまう。
もちろん、女の子としても好きな相手の彼女に優しくされるのは腹ただしく思う人も多くて素っ気なくされるけど。
一応、陽子には普通に接してくれている。
自分に興味がないってのと、葵兄と彼女って言うので彼も許しているらしい。
許すってのが、何やら上からだけど仲良くしてくれてるならいいやって思う。
講義がお互いこの後なかったから、私とアキラはピアノがある音楽室へと向かった。
授業とかでなく、サークルの人が使用してるってのをアキラから聞いて知った。
ピアノの前に座るアキラがサマになり過ぎていて、どうやってもカッコいい。
思わず見惚れていると、アキラが尋ねて来た。