「お前は俺のモノ」【完結】
それを見て、はあっと溜め息をつく。
私の中の彼まで壊れてしまったかの様で、苦しい。
何もかもが非現実的。
到着したのは、マンションだ。
ここが彼の家?
無言で降りると、彼は先にスタスタと歩いて行った。
その後ろを黙って付いて行く。
入口のオートロックを解除すると、エレベーターに乗り込む。
それから15階ある内の最上階を迷わず押した。
どこもかしこも綺麗で、家賃とか高そうだ。
シンとしてる廊下を歩き、角の部屋で止まると鍵を出して中へと入る。
これまで会話はない。
黙って付いて来たはいいけど…。
いきなり部屋に二人きりなの?
中に入るのを戸惑っていると、訝しげな顔を見せる彼。