「お前は俺のモノ」【完結】
「ともかく、俺はお前を離すつもりなんてない。
だから、諦めろ」
それから、ちゅっと一度私に口付けする。
意味が、わからないよ。
それだけの大金を支払って、ペットを買うって。
その思考が、理解出来ない。
「出かけるぞ」
「……」
渋々、私は洋服に袖を通す。
体がだるい。それに眠い。
「…俺のパーカー着ておけ」
ばさっと、投げられた洋服。
男物のパーカー。
オーバーオールを着ると、私は仕方なくそれを羽織る。
ダボダボ過ぎて、だらしない。
だけど、そんな私を見て彼はどこか満足そうだ。