「お前は俺のモノ」【完結】
「行くぞ」
また、先にスタスタと歩く。
それに付いてくだけでいっぱいいっぱいだ。
今日は運転手つきの車ではないらしい。
…自分の車か。
そりゃ持ってるか。
駐車場に行くと、一台の車に乗り込む。
真っ黒の、高そうな車。
車の名前なんてわからないから、車種とか知らない。
だけど、いかにも金持ちって感じがする。
「早く乗れ」
「……」
無言で、乗り込むとシートベルトをした。
それから、外を見る。
「…こっち、向け」
「………」