「お前は俺のモノ」【完結】

「あの…ありがとうございました」

「何が?」

「…荷物」

「ああ」


彼は一度、私をちらっと見るとそれだけ発してそれ以上は何も言わなかった。


愛着あるモノってあるし、それを急に失うのは辛い。
だから、それらを持って来れたのは正直に嬉しかった。

それで、彼に感謝してしまってる時点でおかしいのだけど。


私はそんな事にも気付いていなかった。


一度荷物を置きに彼の家に戻ってから、私達は大学に向かう。


大学に到着した後、彼を見ると彼は私に近付く。
それから、腰に手を回して歩こうとした。
< 45 / 254 >

この作品をシェア

pagetop