「お前は俺のモノ」【完結】
「こ、のまま行くんですか!?」
「ああ、何か不満か?」
「………」
こんな腰に手を回されて、べったりくっついて。
更に首元には彼からの証。
…こんなの、自分のモノだって誇示してる様なモノだ。
いや、寧ろそうしたいのかも。
「携帯、今日買いに行くから。とりあえず、お前の貸せ」
「…買いに行くって…?」
「昔の携帯は要らない。俺以外のメモリーとか要らないだろ?」
「…そんな」
私にだって、友達だっているし。
それに、バンド練習だってある。
…何でここまで拘束されないといけないの?
ペットだから?
「不満そうだな?」
私の顎をくいっと上げると、覗き込んでくる。
その、端整な顔に見つめられて心臓が思わず跳ねた。