「お前は俺のモノ」【完結】
情事を終えた後、彼はもう一度寝ると言って眠りに就いた。
だから、私は昨日出来なかったレポートをやろうとリビングへと向かう。
昨日はあれだけ集中出来なかったのに。
何でだか。
スラスラとペンが進んで行く。
……彼が、いるから?
そんなわけない。
そう思うんだけど、昨日と違う事と言えば。
彼がいるか、いないかだけ。
そんなわけない。
再度そう思う。
よく寝れたからだ。
…多分。
私は頭をぶんぶんっと振ると、無理矢理集中させた。
時間が経つのも忘れて、カリカリと夢中でペンを走らせていると。
彼が起きたのか、私を見るなり
「……飯」
唐突にそう言った。