「お前は俺のモノ」【完結】
ペンを止めて、彼を見るがまだ眠そうで欠伸をしている。
…とにかく、上半身裸は止めて欲しい。
下は履いてるとはいえ。
目のやり場に困る。
ソファにどかっと腰をおろすと、私のレポートを無理矢理閉じる。
「あっ」
今いいとこだったのに。
少し文句ありげに彼を見ると、真っ直ぐに私を見ている彼がいた。
「…飯食ってねえだろ、お前」
あ。
そういえば。
昨日も結局何も食べなかった。
手つかずのお札を見て、彼は察したのだろう。
「倒れるからまじで何か食え」
「……はい」
「風呂入ってくる。したら飯食いに行く。
だから、着替えておけ」
こくりと頷くのを確認すると、彼は浴室へと向かった。
閉じられたレポートを見て、はあっと溜め息をつくと着替えをする為に立ち上がる。