ストーカー【感染】

 よし。私は決断した。
 この手紙はとりあえずその辺りの草むらに放り投げて、今は新聞をもっておばあちゃんのもとへ行く。これで完璧なハズ。

 ぽいっ。ぽいっ。ぽいっ。

 郵便受けから溢れた手紙たちを、数回にわけて私のとなりの草むらへ放り出す。このまま土に還れ。こんなもの、私に必要ないのよ!

 そして、いつの間にか私の視界に、封筒というものは映らなくなった。全ては草むらへ。
 ひとまずよし。
 満足した私は朝刊をグッと握りしめる。オーケーオーケー、グッジョブ私。

 晴れ晴れとした気持ちで、玄関のドアを開けた。

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