離してなんかやるかよ。

「お、怒ってるの?」


あいつは俺にそう言う。


なに?


みたらわかんねぇ?



俺はそう言おうとしたけど言うのもめんどくさくなって頷いた。



「なんで?なんかあった?」



あったよ?



だけど簡単には言えねぇよ。



俺はあいつをスルーして玄関にコンビニ弁当がはいった袋を置いて



自分の部屋に行った。



もう腹もすいてねぇよ。



俺はすぐに布団に潜った。


別に俺がきれてるのは


コンビニ弁当せっかく買ったのにあいつが他で食ってたからでもねぇよ?




あいつがクラスメイトの男子の家に平気で上がって飯食ってまた行きたいとか言ってすげぇ男子と仲良くしてるからだよ?




なんだよ?


クラスメイトの男子の家に普通にあがってまた行きたいって



マジでムカつくんだけど?




さっき松本とあいつが話してた記憶が脳裏によぎる。



胸がすげぇ苦しくなる。



痛くなる。




こんなのはじめてなんだけど?



こんなに誰かのこと好きになって
こんなにむかついたの。



多分これが…



ヤキモチなんだと思う。



そしてそのまま俺はヤキモチを妬いたまま寝てしまったんだ。

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