離してなんかやるかよ。


「重っ…」



すごく近距離から声が聞こえあたしは声の方を振り向いた。



すると真横にチャラ男の顔がっっ!!



ふぁっ!!


男子に乗ってしまった!!


え。


乗ってしまった!?


男子とあたし一緒に倒れちゃった!?


って一緒に倒れちゃった!?ってちょっと待って!



傍からみたら……



やばいじゃん!!


ほんと変な勘違いされたら困る!


っておい。



あたしなに考えてるんだー!




「早く退いてくれる?ってなんか顔赤いよ?」




顔赤くない!!


顔赤くない!!


きっと貴方の目が腐ってるんです。



「なんか考えてわけ?」




「考えてないです。頭おかしいんじゃないですか」





本当は考えてたけど


無心でした……。


考えませんでした。ということにして





あたしは即座に生意気チャラ男からヘッドホンを取りヘッドホンを首周りにつけ鞄を持ってとっさに教室を出た。






教室を出るとき


チャラ男の横を通過したとき


ふわっと香る甘い香りを感じた。

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